問題01

身体の標準的な成長・発達に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい
1 成人の身長は、出生時の約5倍になる。
2 成人の体重は、出生時の約10倍になる。
3 脳の重量は、4~6歳で成人のおよそ90%を超える。
5 リンパ系の器官は、成人期に最も発達する。
6 生殖器系の器官は、出生時と思春期の2回急激に発育する。



問題02

加齢に伴う心身の変化に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 体重から体脂肪量を差し引いた、除脂肪体重が増加する。
2 流動性知能は、高齢になるまで変わらない。
3 加齢による聴力の低下は、低い音(低周波領域)から始まる。
4 中重度の要介護高齢者では、低栄養を来しやすい。
5 加齢によっても、唖下機能は低下しにくい。



問題03

人体の器官の構造と機能に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 嚥下時には,喉頭蓋(こうとうがい)が開くことによって誤唖(ごえん)を防止している。
2 大脳の後頭葉は、聴覚の中枢である。
3 大腸は、腸絨毛(ちょうじゅうもう)によって栄養素を効率よく吸収している。
4 通常、呼吸回数は、脳幹が血中の酸素濃度を感知することによって調節している。
5 血管、消化管、気管支には、平滑筋が分布している。



問題04

国際生活機能分類(ICF)に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 健常者も障害者も区別なく、個別性はあっても「健康状態」という一つの概念のもとにとらえられるという考え方をしている。
2 機能障害、能力障害、社会的不利のように、「障害」を分類したものである。
3「健康状態」に含まれる心身機能・身体構造、活動・参加に関与する因子して、「遺伝因子」を含めている。
4「障害」は、「環境因子」とは無関係なものととらえている。
5 症状が進行中あるいはまだ治癒していない場合を「疾患」と呼び、それが固定あるいは永続した場合を「障害」と呼んでいる。



問題05

認知症に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 アルツハイマー型認知症では、感情失禁が特徴的な症状である。
2 脳血管性認知症では、まだら認知症が特徴的な症状である。
3 レビー小体型認知症では、幻聴が特徴的な症状である。
4 ピック病では、人格変化は生じにくい。
5 クロイツフェルト・ヤコブ病では、梅毒病原体が原因となる。



問題06

Aさん(70歳)は、ある日、急に意識障害を生じて倒れ、救急病院に入院した。数日後、意識は回復したが、右側の片麻痴が後遺症として残った。右利きなので、H常生活に多くの不便を生じることになった。更に、発語が乏しくなり、「あー,うー」程度の言葉を発するのみとなった。発語しようとするときは、懸命でもどかしい表情になり、言いたいことがあるようにみえる。
 言葉の了解はよいようで、他者の指示に従って行動することができる。例えば、眼鏡を渡して、[これを使ってみてください]と指示すれば、眼鏡をかけることができる。咽喉(のど)の動きはよく、嚥下(えんげ)困難はない。舌の動きはよい。
  次のうち、Aさんの症状として、最も適切なものを1つ選びなさい。
I 全失語
2 感覚性(ウェルニッケ)失語
3 運動性(ブローカ)失語
4 構音障害
5 健忘性失語



問題07

次のうち,DSM-IV(精神疾患の診断・統計マニュアル第4版)に記載されている犬うつ病エ
ピソードの診断基準に該当する症状として,、正しいものを2つ選びなさい。
1 不眠又は睡眠過剰
2 活動における興味、喜びの著しい減退
3 出来事についての反復的で苦痛な夢
4 緊張病性の行動
5 強迫観念又は強迫行為



問題08

睡眠に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 ノンレム睡眠中に目覚めさせると、人は夢を見ていることが多い。
2 ノンレム睡眠は,迷い眼球運動を伴うのが特徴的である。
3 レム睡眠時の脳波は深眠時の脳波パターンに近く、脳の覚醒水準は高い状態にある。
4 レム睡眠時の抗重力筋の筋緊張は著しく低下し、身体全体は弛緩(しかん)している。
5 一般的な睡眠経過では人肌時にレム睡眠がみられ、次にノンレム睡眠が出現する。



問題09

心理的効果に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 ピグマリオン効果とは、自分が相手に対してある期待を持つと、自分自身が意識しないうちに当該期待に沿った行動を、自らがとってしまうという行動傾向をいう。
2 スリーパー効果とは、信憑性の高い送り手による説得は説得直後にはあまり効果がなく、一定時間経過後の方が効果的な場合があるという行動傾向をいう。
3 ハロー効果とは、対象者がある側面で望ましい特徴をもっていると、その評価を対象者の全体的評価にまで広げてしまうことに不安感を抱く行動傾向をいう。
4 アナウンスメント効果とは、衆人の前で自分が表明したことに拘束され、自分の行動が縛られてしまうことをいう。
5 ブーメラン効果とは、好ましく思っていない相手が自分と同じ意見を主張したときに、相手を仲間のように思い親しげに振舞うようになることをいう。



問題10

集団の社会心理に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 ホーソン効果とは、集団作業において、物理的環境条件が悪化すると生産効率が低下することをいう。
2 リーダーシップのPM理論によれば、集団内の人間関係の維持機能が優先されて、業務目標の達成への働きかけの弱いリーダーシップ型は、Pm型に分類される。
3 同調とは、社会的行動のなかで、一人で作業するよりも他の人と一緒に作業しているとき、作業効率が向上することをいう。
4 集団規範とは、集団を一つにまとめる作用をする力のことであり、対人魅力と社会的魅力に分けられる。
5 社会的手技きとは、集団で課題に取り組み、それぞれの人がどのくらい努力したかが目立たない状況だと、一人当たりの遂行量や努力が低下する現象をいう。



問題11

思春期・青年期の発達に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。
1 周囲の大人や権威に対して拒否的で反抗的な態度を顕著に示す第二反抗期は、ギャング・エイジと呼ばれる。
2 思春期の発現は性的成熟によって特徴づけられるもので、その発達の速度における個人差は極めて小さいと考えられる。
3 他の人のためになるよう意図された自発的な行動は向社会的行動と呼ばれ、利己的な理由から人を助ける行動も含まれる。
4 性同一性とは、男女の生物学的性を一つの社会的地位と考えた場合、その地位に付随する性格特性、態度や行動様式をいう。
5 共同注意とは、他者との友情や愛情,あるいは異性との性的な親密さや愛をはぐくむことである。



問題12

臨界期に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 推定11~12歳で発見されたアヴェロンの野生児は、医師イタールによる熱心な教育の結果、基本的生活習慣のほか同年齢の子どもがもつ言語能力を身に付けた。
2 乳児期に白内障などにより視力を失った人が、成人期以降に開眼手術で目が見えるようになると、物の形を認識することもできるようになる。
3 ハイイロガンのヒナは、孵化直後の臨界期に出会った運動体に対して、後追い行動をする。
4 未成熟な人格であれば、神経回路の再組織化は比較的容易になされるが、臨界期を過ぎると困難になる。
5 乳児期において何らかの原因で、長時間、片肌が閉じられた状態に置かれた場合であっても、永続的な弱視になるようなことはない。



問題13

心的外傷後ストレス障害(PTSD)に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 心的外傷によるトラウマ反応は、出現の様相についての個人差が小さい。
2 この概念によって、戦争や自然災害,犯罪被害体験に対する反応などを統一的に論じることが可能となった。
3 危機介入における危機は、「災害における危機」と「状況に伴う危機」に大別される。
4 トラウマに対するカウンセリングでは、フラッシュバックを積極的に生起させる。
5 レジリエンスは、ストレスからの自然な回復を生じる力に関する脳内分泌物質である。



問題14

心理療法に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 森田療法では、主に学習の結果、身についた特定の好ましくない症状や行動を明確化し、新たな行動を学習したり修正を行う。
2 精神分析療法では、自我に脅威を与える無意識のエスの活動を抑圧して、意識的世界の自我の活動が円滑になるように援助を行う。
3 来談者中心療法では、クライエントの成長を促進するセラピストの態度条件として、共感的理解、無条件の肯定的配慮、役割行動が必要である。
4 構造的家族療法では、家族集団をセラピーの単位として扱い、個人の問題を家族という脈絡のなかでとらえようとする。
5 遊戯療法では、言語によって自分の考えや感情を十分に表現するに至らないクライエントを対象にして実施され、主に音楽を表現の手段とする。



問題15

現代社会における人々の働き方に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 成果主義とは、終身雇用制のもとで、長期間にわたるその人の会社への貢献を多方面から幹部が判断し、賃金や昇進の処遇に反映させる仕組みのことである。
2 非典型雇用とは、労使協定に基づいて、仕事の進め方や時間配分について労働者に任され、みなし労働時間をもって働いたものとする専門職の働き方のことである。
3 フリーターとは、学校に通うことや職業訓練を受けることもなく、雇用機会を得られずに家事手伝いに従事する低年齢の若者層のことである。
4 ワーク・ライフ・バランスとは、男性・女性共に、仕事と家事、出産・育児や介護などとの両立を図って、多様な働き方・生き方を目指そうとする考え方のことである。
5 均等処遇とは、職業労働の影に隠れて見えにくい家事労働を正当に評価して、家族生活の安定に向けて性別役割分業の適切な改善を目指すことである。



問題16

近代社会の特質に関する次の考え方のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 近代社会の社会的公正には、機会の平等を前提に貢献度に応じて分配する均等原理という考え方がある。
2 近代社会では、コミュニティから人々の関心に基づいた機能的なアソシエーションが派生し、社会分化か一層進む。
3 近代社会では、個人が社会のなかで占める地位を決定するのは業績よりも属性である。
4 社会進化論では、近代社会への移行を産業型社会から軍事型社会への進化であるととらえた。
5 近代社会では、社会移動が常態化したので、ブルジョアジーとプロレタリアートという2つの階級が解消され、階級間の平等が実現した。



問題17

1970年代以降の都市のあり方に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 先進国の都市では人口や雇用の減少、財政の危機などによって都市の衰退が問題となり、それまでの都市化現象から過剰都市化現象への移行が注目されている。
2 資本や情報の国際的移動を結節するグローバル都市では、そのグローバルな活動を担う管理職・専門職が増加し、低賃金移民労働者が減少する。
3 持続可能な社会を目指す視点から都市のあり方が問い直されており、都心形態の側面からは、中心街地の活性化を図るコンパクトシティが提起されている。
4 脱工業化社会の到来を契機に登場してきたテクノポリス構想では、都市の発展は固有の文化や住民の創造性によってもたらされると説いている。
5 都市住民の生活が高度な情報科学技術に条件づけられている情報部市では、空間の制約を受けない社会関係が発達し、次第に都市間のヒエラルヒーが消滅する。



問題18

現代の家族に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 日本の国勢調査でいう「核家族世帯」とは,夫婦と未婚の子どもからなる世帯のことである。
2 夫婦と子どもからなる家族は、子どもの立場から見れば「生殖家族」、親夫婦の立場から見れば「定位家族」という概念で表される。
3 ステップファミリーは、共に暮らすカップルの少なくとも一方が、以前のパートナーとの間にできた子どもを伴っている場合に形成される。
4 家族とは、血縁関係により結ばれた親族ネットワークのなかの同居生活単位を指す。
5 日本の現行民法は、六親等内の血族、配偶者、三親等内の姻族を親族とし、これらすべての関係において絶対的扶養義務があると定めている。



問題19

社会的行為やその働きに関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 ヴェーバー(Weber.M.)は、行為を行為者にとっての主観的意味から4つの類型に分け、そのなかで目的合理的行為や価値合理的行為に着目して近代の合理性を論じた。
2 ミード(Mead,Gjは、自我のなかでIとmeが行う対話に着目し、その過程で社会性を有する動的な自我が成立してくるとして、鏡に映った自我という考え方を論じた。
3 マルクス(Marx,K.)は、労働を重視しつつも、それが生む剰余価値は私有財産制のもとでは生産手段を有する資本家の正当な取り分であるという考え方を提示した。
4 ゴッフマン(Goffman.E.)は、人々の微細な自己呈示の背後にもドラマのような社会の台本があり、その台本に縛られる人間像をホモ・ソシオロジクスとして論じた。
5 パーソンズ(Parsons,T.)は、潜在的機能や逆機能に着目しつつ、合理性と共通価値に基づく目的一手段関係を追求するコミュニケーション行為の理論を論じた。



問題20

役割概念に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 個人が、将来このような役割を遂行できるようになりたいと望むことを、「役割期待」という。
2 親と子ども、ソーシャルワーカーと利用者などのように、立場性の異なる者の間で役割の分担や調整がうまくいかないことを、「役割葛藤」という。
3 個人が担う複数の役割を両立させていく際の困難さを規定する役割間の類似度を、「役割距離」という。
4 個人が担う一つの役割に基づく行為や態度を相手によって使い分けることを、「役割分化」という。
5 個人が、他者や集団の観点から自身を見て自らの行為のあり方を形成していく過程を、「役割取得」という。



問題21

環境問題のとらえ方に関する次の記述のうち、正しいものを|つ選びなさい。
1 自然環境主義とは、生活上の知識や経験の集成である生活文化、地域に固有の環境への働きかけの伝統をもとに、当該地域の居住者の生活の立場から環境問題の所在や解決方法を考えようとする立場である。
2 自然資源の共同管理制度及び共同管理の対象である資源そのものを意味するコモンズは、環境資源の慣習的な共同管理制度を持つ伝統社会では環境保全に役立っていたが、私有財産制の社会には存在しない。
3 環境問題では、被害・苦痛を被る範囲である受苦圏と利益・便益を受ける範囲である受益圏とが一致しないことが多いなか、ニンビー(NIMBY)と呼ばれる社会運動が提起されると、その多くは社会的理解を得て、問題解決の促進に役立っている。
4 環境問題では、低所得層や人種的マイノリティなど社会的弱者に対して被害が集中することがある。このような不平等を是正し,あわせて環境からの便益の分配における不平等も是正しようという考え方を環境正義という。
5 経済成長と環境保全は二律背反的なものであり、技術革新によって環境保全を図ることはできるが、同時に経済成長も持続していくことはできないという考え方をエコロジー的近代化という。

 

 


    

問題22

社会福祉制度と社会保障等の政策の関連についての次の記述のうち、正しいものを1つ選び
なさい。
1 社会保障制度審議会の「1962年の答申・勧告」では,社会保障に関する施策を「貧困階層に対する施策」「低所得階層に対する施策」「一般所得階層に対する施策」に区分し、社会福祉対策を、「低所得階層に対する施策」として位置づけた。
2 「21世紀福祉ビジョン」(1994(平成6)年)は、「年金」「医療」「福祉等」の給付費が当時、およそ6:3:1の割合であったのを,将来的には「年金」から「福祉等」へ資金を移す施策を講じておよそ5:3:2の割合とする必要があると提起した。
3 孝橋正一は,『新・社会事業概論』(1977(昭和52)年)において、社会事業が、一般対策(社会保険、公衆衛生、教育等)に対して、並立的補充関係、補足的補充関係、又は代替的補充関係にあると論じた。
4 社会保障制度審議会の「1995年の勧告」では、格差拡大と貧困問題が深刻化するなかで、社会福祉は、貧困・低所得対策を重視していくべきであると指摘した。
5 ティトマス(Titmuss,R.)の「福祉の社会的分業(Social Division of Welfare)」の考え方によれば、福祉制度は、政府部門、非営利部門、営利部門、インフォーマル部門の四部門から構成される。
(注)1 「1962年の答申・勧告」とは、「社会保障制度の総合調整に関する基本方策についての答申および社会保障制度の推進に関する勧告」のことである。
   2 「21世紀福祉ビジョン」とは,高齢社会福祉ビジョン懇談会の報告書として発表されたものである。
   3 「1995年の勧告」とは、「社会保障体制の再構築に関する勧告一安心して暮らせる21世紀の社会を目指してー」のことである。

 

問題23

福祉の原理をめぐる哲学、とりわけ自由と平等に関する次の記述のうち、最も適切なものを
1つ選びなさい。
1 リバタリアニズム、とりわけ右派の思想は、他者からの束縛、強制から解放されることが最も重要であるという積極的自由の概念を中核にしているため、福祉制度の拡充には否定的である。
2 古典的自由主義が自由放任を重んじるのに対して、新自由主義は自由を実現できる機会が個人に付与されるべきであり、その限りにおいて国家の福祉的介入が必要であるとする新しい観点を掲げている。
3 パターナリズムは、個々人の自由よりも類としてのまとまりを重視しているため、類別に類型化された一律の福祉的介入を推奨し、その範囲内で限定的に個人の自由を認めている。
4 レスポンシブ・コミュニタリアニズムは、社会善をなすためにコミュニティ全体の秩序と個々人の権利の尊重との間の調和が必要であるとの立場で、福祉制度の推進において市民社会の役割を重視している。
5 フェミニズム運動は、第一波では、家庭をはじめとする私的領域での男性との平等を求めたが、20世紀中期以降の第二波では、女性の解放のためのさらなる手段として、公的領域、特に教育、雇用、福祉、政治における男性との平等な機会を求めるようになった。

 

問題24

福祉社会の歴史に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 スウェーデンでは、1960年代初頭に福祉サービスを体系化した社会サービス法が制定され、それに基づき高齢者福祉や児童福祉のサービスが急速に発展した。
2 日本では、1960年代のいわゆる国民情年金の成立を踏まえて,それを補完する形で企業による退職一時金制度の整備が行われ始めた。
3 アメリカでは、1960年代に、貧困層への対策として、食糧補助のためのフード・スタンプ制度や就学前教育としてのヘッド・スタート計画などが導入された。
4 イギリスでは、1970年代まで母子世帯の母親は自らが稼ぎ手役割を果たすことが自立であるとする政策理念のもとに、就労促進策が展開された。
5 ドイツでは、1980年代の失業長期化への対応として、失業保険での失業手当の請求権を有しない者に対してミーンズ・テスト付きでの給付を行う失業扶助制度が導入された。

 

問題25

人間のニードをめぐる諸理論に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 スミス(Smith,A.)は、『諸国民の富』(1776年)において、人間にとっての必需品は、どのような社会においても変わらない内容をもつものであると論じ、そのような共通性が自由競争市場の基盤であると主張した。
2 マルクス(Marx,K.)jは,「ゴータ綱領批判」(1875年)において、人間のニード充足における資本主義の特性を論ずるなかで、人間のニードは個々人の能力に応じて充足されるべきであると主張した。
3 マズロー(Maslow,A.)は、『人間の動機の理論』(1943年)において、人間の基本的ニードが5種類の要素に分類され、それらは相互に関連しあっているために人間は総合的な発達を遂げると論じた。
4 セン(Sen,A.)は、『財と潜在能力』(1985年)において、人間のニード充足を財の消費からもたらされる効用によって定義する学説を批判して、達成できる機能の集合である潜在能力(capabilities)によって評価すべき、とする理論を提唱した。
5 ドイアル(Doya1,L.)とゴフ(Gough,I.)は、「ヒューマンニードの理論」(1991年)において,基本的ニードは人間が自己善を追求する上で妨げとなる重大な侵害を避けるために必要とするものであるため、本質的に主観的かつ相対的であると論じた。

 
 

問題26

我が国の若年者の生活の現状と政策に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 高卒者の新規採用については、1980年代までに、「実績関係」と呼ばれる企業と学校との連携が確立し、その後も関係が強化されてきたため、現在は高卒無業者問題は解消している。
2 0ECDの報告によると、高等教育への公財政支出の対GDP比は、0ECD諸国の平均を下回り、国公立大学の平均授業料についても高いグループに属する。
3 近年の若年者非正規雇用比率の高さは、実際には女性の非正規雇用比率の高さに規定されているものであり、「平成19年就業構造基本調査」(総務省)によると、20歳~24歳での男性の正規雇用比率は80%を超えている。
4 若年者内部での経済格差は、正規雇用労働者と非正規雇用労働者の間での結婚意欲の差異としても現れ、「第13回出生動向基本調査」(平成17年,国立社会保障人口問題研究所)によると、特に女性において顕著な差異が観察された。
5 いわゆるニートなどの若者の職業的自立を支援するための拠点として、政府は「地域若者サポートステーション事業」を実施し、この事業による就職等進路決定者を2020年までに100万人にする目標を掲げている。

 

問題27

福祉政策及び関連分野の国際動向に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 韓国の金人中(キムデジュン)政権(1998~2003年)が提唱した「生産的福祉」とは、サービス供給体制の多元化、市場化により福祉サービスの生産性を向上させることを目指す考え方である。
2 アメリカのオバマ政権は、高齢者・障害者等のための医療保険制度であるメディケアの対象をその他のすべての国民にまで拡大することを目指し、その第一歩として2010年3月に「医療保険改革法」を成立させた。
3 イギリスのブレア政権の経済社会政策を支えた理念としての「第三の道」とは、自由放任主義的な経済政策と、社会主義的な計測経済を共に否定し、社会民主主義の伝統的な考え方に沿って福祉国家の再建を図るという考え方である。
4 ILO(国際労働機関)が提唱しているディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)の実現を目指す構想では、「仕事の創出」「仕事における諸権利の保障」「社会的保護の拡充」「社会対話の促進」という4つの戦略的目標が設定されている。
5 国際労働力移動の自由化を求めるWTO(世界貿易機関)の要請に従って、日本政府は,看護師・介護福祉士資格取得を目指すインドネシア人、フィリピン人に対して、資格取得までの期間の研修、就労と、資格取得後の就労を認める措置を採った。
(注)「医療保険改革法」とは、「患者の保護及び購入可能な医療の提供に関する法律(The Patient Pro-tection and Affordable Care ACU」のことである。

 
 

問題28

福祉政策に関する考え方や概念に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 政府による規制を、経済的規制と社会的規制に分けると、雇用・労働に関する規制は経済的規制、福社サービスに間する規制は社会的規制に分類される。
2 社会福祉基礎構造改革の基本理念の一つである社会福祉における公私分離の原則に基づいて、2000(平成12)年に成立した社会福祉法(社会福祉事業法の改正)に、民間社会福祉事業の自主性の尊重に関する規定が新たに盛り込まれた。
3 福祉制度の捕捉率(ほそくりつ、テイクアップレート)とは、その制度の利用資格をもつ人々のうち実際にその制度を利用している人々の割合である。
4 フェルト・ニーズ(感得されたニーズ)とは、専門家が感じ取ってはいるか、社会調査等の客観的方法でその存在を証明できていないニードを指す。
5 措置制度のもとでは、福祉サービスの利用者と措置権者の間での契約に基づいてサービスが提供される。

 

問題29

福祉サービスの利用に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 福祉サービス利用過程における情報の非対称性とは、サービスの提供者と利用者の間で、提供された福祉サービスの質や効果に関する評価が正反対になる傾向があることを指す。
2 福祉サービスの第三者評価制度に関する厚生労働省の指針では、第三者評価と併せてサービス利用者に対するアンケート調査を実施することは、個人情報保護の観点から禁止されている。
3 社会福祉法では、利用者保護の観点から、福祉サービスについて広告可能な事項を列記しその他の事項についての広告を禁止している。
4 1997(平成9)年の児童福祉法改正により、保育サービスの利用方式は、措置方式から、利用者と事業者(保育所)との契約方式に変わった。
5 社会福祉法は、社会福祉事業の経営者が、常に、その提供する福祉サービスについて、利用者等からの苦情の適切な解決に努めるべきことを定めている。

 

問題30

福祉政策や福祉制度と関連性のある教育政策に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 日本国憲法では教育を受けさせる義務の定めはあるものの、教育を受ける権利の定めがないが、これは教育を受ける権利は国籍にかかわらず普遍的に保障されるべきものとして、世界人権宣旨で定められているためである。
2 学校教育法に基づく就学援助制度は、経済的理由により就学困難と認められる学齢児童生徒の保護者への援助であるが、この制度の対象者は生活保護法に規定する要保護者とそれに準ずる程度に困窮している準要保護者に分けられている。
3 文部科学省が実施しているスクールソーシャルワーカー活用事業は、児童相談所又は福祉事務所に配属されている社会福祉士に依頼して、児童生徒の置かれた環境に様々な方法で働きかけるなどの支援を行うものである。
4 特別支援教育とは、障害のある幼児児童生徒の自立や社会参加に向けた主体的取組の支援という視点から、その持てる力を高め、生活や学習上の困難を改善又は克服するため、特別支援学校において行われる教育をいう。
5 地域生涯学習振興基本構想とは、「生涯学習振興法」に基づき市町村が作成するものであり、民間事業者の能力を活用しつつ社会教育に係る学習、文化活動その他の生涯学習に資する諸活動の多様な機会を総合的に提供するための構想である。
( 注) 「生涯学習振興法」とは、「生涯学習の振興のための施策の推進体制等の整備に関する法律」のことである。

 

問題31

我が国での什質と労働をめぐる政策に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1「毎月勤労統計調査」(厚生労働省)によると、労働者の年間総実労働時間は、労働基準法の改定(1987(昭和62)年)にもかかわらず、1980年代半ばから一貰して上昇しており、そのことが過労死などの要因となっている。
2 ワーク・ライフ・バランスは、欧米では使われることのない和製英語であり、ワーク・ライフ・バランス政策は、日本での仕事と生活との特殊なあり方を反映して導入されてきたものである。
3 我が国の育児休業制度は、0ECD諸国内では、給付水準・期間共に低位であり、健康保険制度によって少額の給付金が支払われるにとどまっている。
4 厚生労働省が保育所への入所待機児童数=ゼロと発表している地域における女性の生産年齢人口(15歳~64歳)に占める「有業者」の比率は,全国平均と同水準である。
5 厚生労働省は、近年、職場におけるメンタルヘルス対策を推進してきており、心の病気で休業していた労働者の職場復帰を支援するマニュアル(事業所向け)なども作成している。
(注)「有業者」とは、ふだん収入を得ることを目的として仕事をしており、調査日以降もしていくことになっている者及び仕事は持っているが現在は休んでいる者等のことをいう。



問題32

地域社会の変化に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1「住民基本台帳人目移動報告(平成23年結果)」(総務省)によれば、1996(平成8)年以降の3大都市圏(東京圏,名古屋圏及び大阪圏)全体の転入・転出超過数は、定年退職者の故郷へのUターンの増加により、転出が上回っている。
2 中山間地域とは、人口の著しい減少に伴って地域社会における活力が低下し、生産機能及び生活環境の整備等が他の地域と比較して低位にある地域のことをいう。
3「平成の大合併」の結果、地方自治法上の人口要件である5万人を満たす市が、全体の7割を占めることなった。
4「平成22年度版『過疎対策の現況』について」(総務省)によれば、過疎地域における人口の社会減は、2008(平成20)年より減少幅が縮小に転じ、自然減は出生率の低下傾向により減少幅が拡大傾向にある。
5 2035(平成47)年の75歳以上人目が、2005(平成17)年を下回る自治体は、大都市とその郊外に多い。
(住)「平成の大合併」とは、1999(平成11)年から、「市町村の合併の特例に関する法律」等に基づき全国的に推進された市町村合併のことをいう。



問題33

障害者の地域移行をめぐる様々な状況についての次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 精神病床の平均在院日数(2009(平成21)年)は、一般病床の15倍を超えている。
2 2012(平成24)年4月からの相談支援体制の充実・変更に伴い、地域移行支援が個別給付化され、市町村長が指定する指定特定相談支援事業者がこれを担うことになった。
3 精神障害者地域移行・地域定着支援事業における地域体制整備コーディネーターは、対象者の支援内容の検討や地域移行個別支援計画の見直しを行うため個別支援会議を開催する。
4 地域移行後の住居を整備するため障害者向けの住宅を増やすという目的で、サービス付き障害者向け住宅の登録制度が開始された。
5 地域生活支援事業は市町村により実施する事業を選択できるが、利用者負担については、全国一律に設定されている。

問題34

地域社会において生活を支えてきた仕組みに関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 モヤイは、田植などの農作業の際に行われた労働力の交換である。
2 頼母子講(たのもしこう)などの講においては、一般的には家格の差が表面化しない比較的平等な人間関係が成り立っていたとされている。
3 村落の寄り合いでの決定は、全員の意見が一致することは困難であったので、多数決で行われることが多かった。
4 町内会は、地方自治法によって、世帯単位で加入することとされている。
5 消防団は,地域住民がある年齢に達すると参加する年齢階梯(かいてい)集団の一つである。

問題35

民生委員・児童委員に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 子育てサロン活動を普及させていくため、民生委員・児童委員がその活動の立ち上げや運営に携わることが法的に義務づけられている。
2 児童福祉法に定められる児童委員に関しては別途推薦の要件があるため、民生委員と兼務できないことがある。
3 民生委員は、その職務を遂行するに当たり、個人の人格を尊重し、その身上に関する秘密を守り、差別的又は優先的な取扱いをすることなく、実情に即して合理的にこれを行わなければならないとされている。
4 民生委員は、住民の身近な相談・支援者として、自立支援や福祉サービスの利用援助などを行うことから、行政の補助機関とされている。
5 不登校の生徒に対する民生委員・児童委員の関与は、プライバシー保護の観点から,必要最小限にとどめるべきであるとされている。



問題36

地域福祉の主体もしくは主体形成に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
I 認定特定非営利活動法人の「パブリック・サポート・テスト(PST)」の基準の一つとして、総収入に占める寄附金収入の割合が5分の1以上であることという項目がある。
2「平成21年度市区町村社協活動実態調査」(全国社会福祉協議会)によれば、市町村社会福祉協議会の会長を市町村長が務める割合は30%を超えており、民間人が会長を務める割合が増大しているとはいえない。
3 学校における福祉教育は、戦後から一貫して学習指導要領に位置づけられて実施されてきている。
4 認定特定非営利活動法人の認定の有効期間は、認定の日から10年である。
5「平成21年度市区町村社協活動実態調査」(全国社会福祉協議会)によれば、ふれあい・いきいきサロンの設置数は順調に伸びており、5万か所を超えているが、そのうち高齢者対象のサロンが5割を占めている。
(注)「パブリック・サポート・テスト(PST)」とは、特定非営利活動法人が認定特定非営利活動法人となる際に適合すべき基準の一つとして、広く一般から支持されているかどうかの度合いを表す指標のことをいう。



問題37

事例を読んで,社会福祉協議会のB福祉活動専門員の取組に関する次の記述のうち、より適切なものを2つ選びなさい。
  〔事 例〕
  震災後に設営されたZ町の仮設住宅では、住民の多くが高齢者だということもあり、Z町社会福祉協議会では行政とも相談し、外部からのボランティアによる高齢者を対象とした訪問活動や会食会を通じて、住民が交流できる場づくりを行ってきた。半年ほど経過したある目、B福祉活動専門員が会食会に訪れたところ、複数の住民から「次はどのようなサービスを提供してくれるのか」と尋ねられた。B福祉活動専門員は、これまでの支援が住民を受動的にさせているのではないかと思った。
1 住民の生の声を尊重して、新たなサービスメニューについて検討する。
2 住民懇談会を開催し、受動的な生活はよくないということを説明する。
3 住民懇談会を開催し、これからどのような生活をしていきたいのか住民自身に話し合ってもらう機会をもつようにする。
4 ボランティアだけでなく、仮設住宅の住民自身が孤立しがちな住民を訪ねることができるように活動の組織化を図っていく。
5 外部からボランティア活動を受入れることが住民を受動的にさせていると判断し、ボランティアによる活動を減らすことにする。



問題38

事例を読んで,社会福祉協議会の日常生活自立支援事業のC専門員の取組に関する次の記述のうち、より適切なものを2つ選びなさい。
  〔事例〕
日常生活自立支:援事業のC専門員のところに民生委員のDさんより、70歳代の一人暮らしのEさん(女性)の生活についての相談があった。Dさんによれば、Eさん宅の隣のFさんはふるくからの友人で、外出が困難になったEさんの買物を手伝っているが、Eさんのお金で自分の買物もしているらしいとのことである。
1 日常生活自立支援事業の利用の必要があると考えられるので、民生委員のDさんにEさん本人が相談に来るべきであることを伝える。
2 近隣住民間の問題であり、しかもふるくからの友人関係であることから、Dさんに2人のことをもう少し信頼してもよいのではないかと助言する。
3 Eさんは外出が困難なので、介護保険制度の利用も考えられるため、制度利用も視野に入れて、介護保険制度の案内を持って訪問してみることにする。
4 Dさんの話の信憑性はとても高いと判断して、直ちにFさん宅を訪問し、その行為が金銭搾取にあたる可能性があるのでやめるよう指導する。
5 Eさんの生活状況を把握するためEさん宅を訪問し、Fさんとはどのような関係なのかということも含めて、アセスメントをていねいにしてみることにする。



問題39

災害ボランティアセンター及び災害復興ボランティアセンター(以下Fセンター)という。)
に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
センターの運営は、継続的な支援や地元行政との連携を重視する観点から、それぞれの市町村社会福祉協議会が単独で担わなければならない。
2 センターの運営については、設置基準や運営マニュアルが整備されてきているため、それらに定められているとおり厳格に運営しなければならない。
3 センターには、被災者のニーズと災害ポランティアとをマッチングすることに加え、プログラムの開発、関係機関との調整などに高い専門性が求められることから、ボランティアコーディネーターの養成や研修が重要な課題となる。
4 救援物資や災害ボランティア活動は、個々人の意思に基づくものであるので、特定の物や場所に集中することがあるが、センターにおいて安易に調整してしまうよりもボランティアの自発的な善意を重視することが大切である。
5 生活支援相談員はセンターに所属し、各種の生活支援を相う役割を負っているが、その採用に当たっては、看護師、介護福祉士等の専門職に限定されている.



問題40

地域福祉における社会資源に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 地域福祉における社会資源とは、地域住民のニーズを充足するために用いられるものをいうことから、サービスを利用する住民は含まれない。
2 共同募金は地域福祉活動を推進するための財源でもあり、社会資源の一つといえるが、配分を受けた事業に伴う職員の人件費に充てることは認められていない。
3 権利擁護を推進していくための社会資源として市民後見人の養成が重要な課題となっているが、市民後見人は保佐人及び補助人になることが適切であるとされている。
4 インフォーマルな社会資源である住民の活動について、単にニーズ充足のために専門職が活用するという姿勢は、住民の主体性を損なう可能性がある。
5 社会資源を開発する手法の一つとしてのソーシャル・アクションにかかわるのは、専ら社会福祉士などの専門職であるとされている。



問題41

地域のケアシステムに関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 2000(平成12)年に改正された社会福祉法第4条において、市町村が地域福祉の推進に努めなければならない。と規定された。
2 日常生活自立支援事業において、基幹的社会福祉協議会の常勤職員である専門員は、利用者への定期的な訪問等の直接的な支援の業務を行っている。
3 高齢者介護研究会によりまとめられた「2015年の高齢者介護」では、地域包括ケアが有効に機能するためには、関係者の連絡調整、サービスのコーディネートの役割を担う機関が必要であり、地域包括支援センター等の強化を求めていた。
4 地域包括支援センターは地城のケアシステムの中核を担うことから、介護保険法上の規定とともに、社会福祉法の第二種社会福祉事業として規定されている。
5 地域包括ケアシステムの推進について、2011(平成23)年の介護保険法改正において、国及び地方公共団体が保険給付にかかわる施策及び予防、生活支援の施策の推進と、医療、居住の施策との連携を含め、包括的推進に努める規定が置かれた。
(注)「2015年の高齢者介護」とは、「2015年の高齢者介護~高齢者の尊厳を支えるケアの確立に向けて~」(平成15年,高齢者介護研究会)のことである。



問題42

福祉事務所及び社会福祉施設等の設備・運営基準を定める地方公共団体の条例に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 福祉事務所において現業を行う所員の数については、各事務所につき、社会福祉法で定める数を標準として定めるものとされている。
2 児童福祉施設に配置する従業者及びその員数については、厚生労働省令で定める基準を標準として定めるものとされている。
3 養護老人ホームの入所定員については、厚生労働省令で定める基準に従い定めるものとされている。
4 介護保険法の指定居宅サービス事業に係る居室、療養室及び病室の床面積については、厚生労働省令で定める基準を参酌(さんしゃく)して定めるものとされている。
5 障害者自立支技法の指定障害福祉サービス事業に係る利用定員については、厚生労働省令で定める基準を参酌して定めるものとされている。



問題43

社会福祉事業者に対する民間の助成等に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。
1 共同募金会は、寄附金の配分を行うに当たっては、地方公共団体の意見を聴かなければならない。
2 独立行政法人福祉医療機構は、社会福祉事業施設及び病院、診療所等の医療施設の整備のための資金の貸付事業を行うほか、社会福祉振興助成事業を実施している。                  3 郵便事業株式会社は、お年玉付郵便葉書等の寄附合を社会福祉事業に配分する場合は、」配分する団体及び団体ごとに配分する額を決定するに当たって、厚生労働大臣と協議をしなければならない。
4 共同募金の約70%は市町村を超えた広城的な課題を解決するために都道府県単位で使われ、残りの約30%は募金を行った地域で使われることになっている。
5 競輪、オートレースの公営競技の収益金の一定額は、競技の施行者である地方公共団体が設置する審査委員会を通じて、社会福祉を目的とする民間公益事業者に助成されている。



問題44

地方公共同体を取り巻く制度改正に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 1997(平成9)年の児童福祉法の改正によって、株式会社による認可保育所の設置が可能になった。
2 2000(平成12)年の社会福祉法の改正によって、市町村社会福祉協議会は、都道府県をまたがる2以上の市町村の区域内において設置することができるようになった。
3 いわゆる「三位一体の改革」によって、私立認可保育所の運営費は一般財源化された。
4 2004(平成16)年の児童福祉法の改正によって、市町村は、児童及び妊産婦の福祉に関し、必要な実情の把握及び情報の提供を行うとともに、家庭その他からの相談に応じ、必要な調査及び指導を行うことと規定された。
5 国等による障害者就労施設等からの物品等の調達の推進等に関する法律(平成24年)によって、地方公共団体は、障害者就労施設等の受注機会の増大を図るため、達成すべき目標数値を定め、当該年度内に達成することが義務づけられた。
(注)「三位一体の改革」とは、「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2003」(いわゆる「骨太の方針2003」、平成15年6月27日閣議決定)などに基づいて行われた一連の地方財政改革をいう。



問題45

福祉行財政に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 介護保険法では、介護保険施設及び特定施設の給付費については、国が25%、都道府県が12.5%、市町村が12.5%の負担割合となっている。
2 地方公共団体の乳幼児医療費助成(義務教育就学前分)については、国が2分の1を負担することになっている。
3 国の平成24年度当初予算(平成24年4月5日成立)における一般会計歳出総額のうち、社会保障関係費が約3割を占め、次いで国債費、地方交付税交付金等の順となっている。
4[地方財政白書](平成24年版)によると、平成22年度決算額における民生費の性質別歳出の内訳(「その他の経費」を除く)については、都道府県では[扶助費]が最も多い。
5「地方財政白書」(平成24年版)によると、平成22年度決算額において、経常収支比率「70%未満」の市町村は、約6割に達している。



問題46

福祉計画等の目的に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 高齢者の医療の確保に関する法律では、後期高齢者医療広城連合は、国が定める医療費適正化基本指針に基づき、広域連合内の医療費適正化を推進するための医療費適正化計画を定めるものとしている。
2 介護保険法では、市町村介護保険事業計画は、当該市町村が行う介護保険事業に係る保険給付の円滑な実施に加え、老人福祉センターなどの介護給付等対象サービス以外の老人福祉事業の供給体制の確保に関する計画として定めるものとしている。
3 障害者基本法では,都道府県障害者計画は,厚生労働大臣が定める基本指針に即して、障害福祉サービスの提供体制の確保等について、各市町村を通ずる広域的見地から定めるものとしている。
4 児童福祉法では、市町村保育計画は、地域における子育て支援、児童の心身の健やかな成長に資する教育環境の整備、職業生活と家庭生活との両立の推進などを実施するための計画として定めるものとしている。
5 社会福祉法では、都道府県地域福祉支援計画は、市町村地域福祉計画の達成に資するため、各市町村を通ずる広域的見地から、社会福祉を目的とする事業の健全な発展のための基盤整備に関する事項等を一体的に定める計画とされている。



問題47

福祉計画の策定又は変兜に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 市町村は、老人福祉計|嘱を定め、又は変更したときには、遅滞なく厚生労鋤大臣に提出しなければならない。
2 都道府県は、都道府県障害福祉計画を変更しようとする場合であっても、当該計画に規定する障害福祉サービスの見込量に修正がなければ、障害者施策推進協議会の意見を聴く必要はない。
3 都道府県は、地域福祉支援計画を策定し、又は変更しようとするときは、あらかじめ、地方社会福祉審議会の意見を聴かなければならない。
4 都道府県介護保険事業支援計画は、高齢社会対策基本法に基づき政府が定める大綱及び介護保険法に基づき厚生労鋤大臣が定める基本指針に即して作成しなければならない。
5 市町村は、次世代育成支援対策推進法による市町村行動計画を策定し、又は変更しようとするときは、あらかじめ、事業主、労鋤者その他の関係者の意見を反映させるために必要な措置を講ずるよう努めなければならない。



問題48

各種福祉計画策定に際して、相互の連携に関する各福祉法の規定に関する次の記述のうち、
正しいものを1つ選びなさい。
1 市町村地域福祉計画は、地方自治法の定める基本構想に即して策定されなければならない。
2 市町村地域福祉計画は、市町村老人福祉計画と一体のものとして策定されなければならない。
3 市町村老人福祉計画は、市町村介護保険事業計画と一体のものとして策定されなければならない。
4 母子家庭及び寡婦自立促進計画は、次匪代育成支援対策推進法に定める市町村行動計画と一体のものとして策定されなければならない。
5 都道府県介護保険事業支援計画は、医療法に規定される医療計画と一体のものとして策定されなければならない。



問題49

雇用状況と労働環境の現状に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。
 1「厚生労働自書」(平成23年版)によると、日本を100人の国に例えてみると、仕事に就いているのは約65人である。
 2「厚生労働白書」(平成23年版)によると、日本を100人の国に例えてみると、雇われているのは、男性約36人、女性約18人である。
 3「労働力調査」(総務省)によると、2010(平成22)年平均において、雇用者(役員を除く。)に占める非正規の職員・従業員の割合は3割を超えている。
 4 65歳までの安定した雇用の確保を図るため、事業主は、必ず定年を65歳まで引きhげなければならない。
 5「平成23年度雇用均等基本調査」(厚生労働省)によると、男性の育児休業取得率は約5%にとどまっている。



問題50

医療保険制度に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 我が国初の社会保険立法である健康保険法は、1911(明治44)年に制定された。
2 1938(昭和13)年には、強制加入を求める国民健康保険法が制定された。
3「福祉元年」と呼ばれた1973(昭和48)年から、老人保健制度が実施された。
4 1984(昭和59)年の健康保険法等の改正で、退職者医療制度が創設された。
5 2004(平成16)年の医療制度改革で、高齢者医療制度が創設された。



問題51

我が国における社会保障の給付と負担に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。
1 国民負担率は、国民所得に対する社会保障負担の割合で示される。
2 2012(平成24)年度における我が国の社会保障給付費(予算)の規模は、国の一般会計当初予算の規模を上回っている。
3 2009(平成21)年度の社会保障給付費を「年金」「医療」[福祉その他]に分類した場合、最も多いのは「医療」である。
4 2001(平成13)年度から2011(平成23)年度までの期間において、我が国では、租税負担率は増加したが、社会保障負担率は減少した。
5 日本、フランス、スウェーデン、ドイツ、イギリス、アメリカの中で、2009(平成21)年度の国民負担率が2番目に高いのは日本である。



問題52

年金制度に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 被用者年金制度は、厚生年金保険制度、国家公務員共済組合制度及び地方公務員共済組合制度の3つである。
2 厚生年金保険の被保険者は、国民年金に加入しなくてもよい。
3 確定拠出年金とは、将来の年金額が確定している年金をいう。
4 確定拠出年金には、国民年金の第1号被保険者である自営業者も加入できる。
5 厚生年金基金は、すでに廃止されている。



問題53

事例を読んで、社会保険の適用に関する次の記述のうち、,最も適切なものを1つ選びなさい。
  [事例]
  Gさんは、フルタイムではなく、バートタイムで働きたいと思っている。面接を受けた地元の大企業であるT杜では、通常の勤務の場合は、週5目勤務で勤務時間は午前9時から午後6時まで、うち正午から午後1時までは昼の休憩時間である。Gさんがパートタイムとして働く場合には、勤務時間は午前10時から午後4時まで、うち正午から午後1時までは昼の休憩時間で、同じく週5日働くという条件が提示された。
1 この条件では、健康保険の被保険者になることができない。
2 この条件では、業務上の災害に遭った場合でも、労働者災害補償保険法が適用されることはない。
3 この条件では、雇用保険の被保険者になることができない。
4 この条件でも、厚生年金の被保険者にはなることができる。
5 この条件では、国民健康保険の被保険者になることができない。



問題54

雇用保険の基本手当に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
| 基本手当は、受給資格者が労働基準監督署において失業の認定を受けることにより支給される。
2 基本手当は、被保険者が転居や結婚など自己の都合により退職した場合には支給されない。
3 公共職業安定所(ハローワーク)で紹介された就職先の賃金がその地域の同種の業務及び同程度の技能に係る一般の賃金水準と比べて不当に低いときには、就業を拒否しても基本手当は支給される。 
4 基本手当の給付日数は被保険者期間に応じて定められており、倒産や解雇などの離職理由は考慮されない。
5 基本手当の受給を終了し、受給資格を有しない者は、「求職者支援法」に基づく職業訓練受講給付金の対象者となることができない。
(注)「求職者支援法」とは、「職業訓練の実施等による特定求職者の就職の支援に関する法律」のことである。



問題55

事例を読んで、医療保険制度に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
  事例
  会社員のHさんは、健康保険の被保険者であるが、うつ病により会社を休職し、健康保険の傷病手当金を受給している。うつ病の原因が職場環境にあると考え、労働者災害補償保険法(以下「労災保険」という。)による労働災害の認定を請求するとともに、病気の治療に専念するため、会社を退職することを予定している。
1 Hさんに支給される傷病手当金の額は、休業前の6か月間に支払われた平均賃金の80%である。
2 Hさんが退職後も傷病手当金の支給を受けるためには、健康保険の任意継続被保険者となる必要がある。
3 Hさんが健康保険の被保険者となって1年を経過する前に休職した場合には、傷病手当金は支給されない。
4 Hさんに対する傷病手当金は、労務不能となった日から連続する3日の待機期間の後,4日目から最長で1年6か月間支給される。
5 Hさんの請求が認められた場合、労災保険に基づく休業補償給付が支給されるため、健康保険による傷病手当金は減額される。             



     

問題56

障害者福祉制度の発展過程に関する次の記述のうち。正しいものを1つ選びなさい。
1 I997(平成9)年から2000(早成12)年にかけて社会福祉基礎構造改革が行われ、障害種別ごとに分かれていた制度が一元化された。
2 2003(平成15)年には、支援費制度が施行され、身体障害者、知的障害者、精神障害者、障害児について、従来の措置制度に代わり利用契約制度が導入された。
3 2005(平成17)年に制定された障害者自立支援法では、「市町村の支給決定の手続きにおいて、市町村審査会が行う障害秤度区分に関する審査及び判定の結果に基づき、障害程度区分の認定が行われるようになった。
4 「障害者の権利に関する条約」の批准に向けた国内法の整備に向けて、2009(平成21)年に「障害者制度改革推進会議」が厚生労働省に設置された。
5 2011(平成23)年に改正された障害者基本法において、「障害を理由として、差別することその他の権利利益を侵害する行為をしてはならない」とする障害者差別禁止が規定された。



問題57

障害者自立支援法のもとでの相談支援に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい
1 支給決定プロセスにおいて、サービス等利用計画案は支給決定がなされた後に作成されるものである。
2 相談支援専門員は、指定計画相談支援においてサービス等利用計画を作成し、地域移行支援と地域定着支援を行う。
3 地域定着支援は、障害者支援施設に入所している障害者や精神科病院等に入院している精神障害者に対して、住居の確保や新生活の準備等について支援するものである。 
4 相談支援専門員は、サービス利用支援においてサービス等利用計画を変更するとともに、関係者との連絡調整を行う。
5 基幹相談支援センターは,虐待防止等権利擁護のために必要な援助を行うことが期待されている。



    

問題58

事例を読んで、P就労継続支援B型事業所のサービス管理責任者の対応に関する次の記述のうち、この時点で最も適切なものを1つ選びなさい。
  [事例]
  自宅から通ってP就労継続支援B型事業所のサービスを受けているJさん(35歳,男性)は全盲の視覚障害者であり、母親とニ入暮らしである。母親が心臓病を患い、緊急に入院しなければならない状況になった。Jさんは,P事業所のサービス管理責任者に相談し,就労継続支援は引き続き受けたいことと、自宅での食事や家事の介護をしてもらえる人を探していることを話した。サービス管理責任者は、同じ法人に居宅介護事業所があるので居宅介護の相談をしてみると返事をした。
1 法入内の居宅介護事業所に、居宅介護の介護給付を受けられるよう依頼した。
2 Jさんの生活全般を支援する指定特定相談支援事業所に連絡した。
3 P事業所の個別支援会議に、Jさんの意向を踏まえて居宅介護を含めた個別支援計画作成を提案した。
4 法入内の居宅介護事業所に、まず、居宅介護計画を作成するように依頼した。
5 市役所の窓口にJさんの状況を説明し、法人内の居宅介護事業所のサービス開始を申請した。



    

問題59

障害者就労を支援する連携機関、専門職及び事業に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 地域の関係機関との連携による障害者就労支援チームは、障害者職業センターが中心となって設置する。
2 公共職業安定所(ハローワーク)は、職場適応援助者(ジョブコーチ)の養成、研修を行っている。
3 障害者就労支援基盤整備事業は、福祉施設や学校等の関係者に対する、一般雇用についての理解の促進、就労支援に関する理解、ノウハウの向上を図り、障害者の福祉から一般雇用への移行を推進する基盤を整備することを目的とする。
4 障害者職業カウンセラーは、障害者就業・生活支援センターに配置され、就業に関する相談支援等を行う。
5 公共職業安定所(ハローワーク)は、精神障害者及び事業主に対して、主治医等の医療関係者との連携のもと、新規雇入れ、職場復帰、雇用継続等のための支援ニーズに対して、専門的・総合的な援助を行う精神障害者総合雇用支援事業を実施している。



    

問題60

事例を読んで、次の記述のうち、保護者の範囲及びその順位について、精神保健及び精神障害者福祉に関する法律に基づき、正しいものを1つ選びなさい。
  〔事 例〕
  Kさん(42歳)は精神障害があり、2年前に保佐人Lが選任されている。Kさんの親族は,父M(72歳)と長女N(23歳)である。このたび、Kさんが医療保護入院をするために保護者の同意が必要になった。
1 保護者となり得るのはL、M及びNであり、第1順位はL、第2順位はM及びNのうち家庭裁判所が選任したものである。
2 保護者となり得るのはL及びNであり、順位は家庭裁判所が選任する。
3 保護者となり得るのはL及びMであり、第1順位はM、第2順位はLである。
4 保護者となり得るのはL,M及びNであり、順位は家庭裁判所が選任する。
5 保護者となり得るのはL及びNであり、第1順位はL、第2順位はNである。



   

問題61

児童福祉法における障害児支援サービスに関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 この法律で、障害児とは、身体に障害のある児童又は知的障害のある児童をいう。
2 放課後等デイサービスは、就学している障害児につき、放課後又は休業日に主に見守りの支援を行うものである。
3 障害見通所支援とは、放課後等デイサービス、児童発達支援、医療型児童発達支援のことをいう。
4 保育所等訪問支援は、障害児の指導に経験のある保育士等が保育所等を訪問して、障害児以外の児童との集団生活への適応のための専門的な支援等を行うものである。
5 障害児相談支援とは、障害児入所施設への入所の相談に応じて障害児支援利用計画を作成することをいう



   

問題62

「障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する交接等に関する法律」に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 市長村長は、毎年度、障害者福祉施設従事者等による障害者虐待の状況、虐待があった場合に採った措置等を公表しなければならない。
2 養護者による障害者虐待を受けたと思われる障害者を発見した者は、速やかに、市町村町に通報しなければならない。
3 市町村障害者虐待防止センターの長は、精神障害者、知的障害者に対する後見開始等の審判の請求をすることができる。
4 都道府県及び都道府県障害者権利擁護センターは、使用者による障害者虐待の通報を受けたときは、公共職業安定所(ハローワーク)に報告しなければならない。
5 地域の住民による虐待は、この法律における障害者虐待に当たる



問題63

我が国における社会保険と公的扶助の性質・機能の違いに関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 社会保険は原則として金銭給付により行われ、公的扶助は原則として現物給付により行われる。
2 社会保険は保険料の拠出を給付の前提とし、公的扶助は事前の納税を給付の前提としている。
3 社会保険では個別の事情に応じた給付が行われるのに対し、公的扶助では最低限度の生活を保障するために定型的に一律の給付が行われる。
4 社会保険は貧困に陥った後に給付が開始され、公的扶助は貧困に陥らないように事前に支給される。
5 社会保険では保有する資産に関係なく給付が行われるが、公的扶助では資産調査を経て給付が行われる。



   

問題64

我が国における戦前の低所得・貧困者救済の内容に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
| 惶救規則(じゅっきゅうきそく)では、生活困窮名・が生活に必要な食料を現物で給付していた。
2 方面委員制度は、救護法を実施するために創設されたものであり、これを契機にして全国に方面委員が配置された。 
3 防貧的な経済保護事業においては、公設市場、公益質屋、公営浴場などの施設が設置され、更に、職業紹介などの失業保護事業が展開された。
4 救護法の成立に伴い、法の運営を行うために内務省に救護課が設置された。
5 軍事救護法は、戦時体制において一般の生活困窮者及び軍人やその家族を救済の対象としていた。



   

問題65

生活保護法第38条における保護施設について、次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
I 保護施設には、救護施設、更生施設、医療保護施設、授産施設、宿所提供施設、養老施設の6種類がある。
2 救護施設は、自立支援の観点から、保護施設退所者を対象に、通所による生活指導・生活訓練等と居宅等への訪問による生活指導等の事業も行うものとされている。
3 更生施設は、就業能力の限られている要保護者の就労又は技能の修得のために必要な機会及び便宜を与えて、その自立を助長することを目的とする施設である。
4 保護施設のうち、2010(平成22)年度現在で設置数が最も多いのは宿所提供施設である。
5 保護施設を設置できるのは、都道府県、市町村、社会福祉法人及び特定非営利活動法人に限定されている。



  

問題66

生活保護における各種の扶助に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 生活扶助には、基準生活費に当たる第1類費や第2類費のほか、各種の加算があり、うちに母子加算は、母子世帯のほか父子世帯も対象としている。
2 生活扶助は、個々人に必要な生活費としての側面もあるため、世帯員が複数の場合、個人に対して金銭が給付されるのが原則である。
3 教育扶助は、高校や大学での修学にも対応できるよう、義務教育終了後においても支給される。
4 医療扶助は、医療保険制度による指定医療機関に委託して行われ、現物給付を原則としている。
5 生業扶助は、現に就いている生業の維持を目的とするため、生業に就くために必要な技能の修得はその範囲に含まれない。



  

問題67

事例を読んで、生活保護における不服申立てに関する次の記述のうち、制度的に正しいものを1つ選びなさい。
  〔事 例〕
  Aさんは現在、福祉事務所長による保護停止の処分を受け、生活保護を停止されている。Aさんはこの処分に納得がいっておらず、まず、生活保護法の規定に基づいて審査請求を知事に対して行った。
1 審査請求を申し立てると、その適否について判断がなされるまで、処分の執行は停止されるので、Aさんの生活保護は一時的に再開される。
2 知事は、審査請求があったときは、50日以内に裁決をしなければならず、この期間内に裁決がないときは、Aさんの主張が認容されたものとみなされる。
3 審査請求は、簡易迅速な手続きによる国民の権利利益の救済を目的としており、申立てのための費用はAさんからは徴収されない。
4 知事の行った審査請求に対する裁決に不服があっても、Aさんは、厚生労働大臣に対して再審査請求をすることはできない。
5 行政上の不服申立てと司法手続きは別の制度なので、Aさんは、そもそも審査請求をしなくても直接裁判を起こして処分の違法性を争うことが可能であった。



   

問題68

事例を読んで、自立支援プログラムによる就労支援の進め方に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。
(事例)
雇用先から解雇されたBさんは、就職先がなかなか見つからず生活に困窮したことから、生活保護の申請をすることになった。生活保護が開始されて間もなく、担当ケースワーカーから自立支援プログラムを使って就労自立を目指すことがBさんに対して提案された。
1 Bさんの就労支援は、生活保護法第27条の被保護者に対する指導・指示に基づいて開始される。
2 Bさんの就労支援は、公共職業安定所(ハローワーク)の就労支復員に委託されて行われる。
3 Bさんの就労支援は、期間を定めて行われ、支援終了時には生活保護も廃止となる。
4 Bさんの就労支援は、福祉事務所長の措置による支援決定によって開始される。
5 Bさんの就労支援は、就労自立に向けて必要な場合には、日常生活自立や社会生活自立のための支援も行われる。




   

問題69

ホームレスの自立支援制度に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1[ホームレス自立支援法]は、就労の自立の促進を目的としたホームレス自立支援施設(自立支援センター)の設置を義務づけている。
2「ホームレス自立支援法」は、就労支援等の職業斡旋を国及び地方公共団体が行い、特定非営利活動法入などの民間団体は宿泊所や食事の提供を行うと規定している。
3「ホームレス自立支援法」は、都市公園などの公共施設の管理者がホームレスが起居の場所とすることができるように適切な措置をとるよう規定している。
4「ホームレス自立支援法」は,自立支援の施策や実施を進めていくために、地方自治体の協力を得て全国的な実態調査を行わなければならないと規定している。
5「ホームレス自立支援基本方針」では、支援のためのプロセスとして、自立支援施設への入所後、生活が安定した段階で生活保護の適用を行うとされている。
(注)1「ホームレス自立支援法」とは、「ホームレスの自立の支援等に関する特別措置法」のことである。
2「ホームレス自立支援基本方針」とは、「ホームレスの自立の支援等に関する基本方針」のことである。




   

問題70

事例を読んで、医療保険に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
  〔事 例〕
Cさんは40年以上勤めあげた会社を63歳で退職し、年金生活を送ることになった。Cさんは民間の大手企業に勤める息子と同居している。退職すると、自分が属していた健康保険組合の被保険者証を返還しなければならず、その翌日から所属していた会社の被保険者資格がなくなる。Cさんは新たな医療保険に加入するため、その方法について決める必要があった。
I Cさんは、引き続きその会社の任意継続被保険者として加入できるが、被保険者への適用期間は最長1年間である。
2 Cさんが国民健康保険の適用対象者となれば、世帯ごとに都道府県が算定した額に基づいて保険料が請求される。
3 Cさんが国民健康保険の適用になれば、その自己負担の割合は3割である。
4 Cさんは前期高齢者医療制度の適用対象者となる。
5 Cさんは自分の保険料を支払って、同居する息子が加入する健康保険の被扶養者(家族)となることができる。



   

問題71

2009(平成21)年度の国民医療費等に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 国民医療費の対前年度伸び率は、同年度の国内総生産(GDP)、国民所得(NI)の伸び率を下回っている。
2 国民医療費の総額を前年度と比べると、65歳以上で増加しているが、65歳未満では減少している。
3「平成21年度医療給付実態調査」(厚生労働省)によれば、65歳以上の年齢層では、高齢になるにしたがって、受診率、1件当たりの日数は低下するが、1日当たり医療費は増加する。
4 65歳以上の年齢層の国民医療費の総額は、それ未満の年齢区分の総額よりも大きい。
5 国民医療費の国民所得に対する比率は、依然として10%未満を保っている。



 

問題72

我が国の診療報酬制度に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 診療報酬の点数表を改定するには、健康保険法の改正を必要とする。
2 医科の外来診療報酬については、病院と診療所で共通の点数表となっている。
3 DPC制度(DPC/PDPS)は、入院1件当たり診療報酬包括支払制度である。
4 診療報酬の改定の基本方針及び個々の具体的な点数の設定は、社会保障審議会において決定されている。
5 診療報酬と介護報酬の同時改定は、4年にI回行われてきている。



 

問題73

我が国の医療提供施設に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい
1 診療所の管理者には、医師,歯科医師以外の者でもなることができる。
2 介護老人保健施設は、医療法上の医療提供施設である。
3 病院や診療所は、自施設の平均在院日数を広告してはならないこととされている。
4 医師が病院を開設しようとするときは、都道府県知事の許可は必要としない。
5 特定機能病院に要求される機能には、高度の医療に関する研修実施能力は含まれていない。



問題74

事例を読んで、地域医療支援病院と在宅療養支援診療所等との連携に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
  〔事 例〕
Dさん(80歳)は体調が悪く、最寄りの在宅療養支援診療所であるQクリニックで診察を受けたところ、地域医療支援病院であるR病院での診療を紹介された。R病院では直ちに入院のうえ、4日後に手術となった。2週間後、Dさんは無事R病院を退院し、自宅に戻ることができた。その後、Qクリニックが、S訪問看護ステーションと連携して、Dさんの在宅療養の支援に当たっている。

1 R病院は、病床数400床以上を有していなければならない。
2 R病院は、高度の医療に関する研修実施能力を有していなければならない。
3 R病院は、入院中の治療に関する計画を,担当医により、R病院に紹介したQクリニックの医師に、治療前に説明しなければならない。
4 Qクリニックの医師は、24時間往診や必要な機関と連携して、24時間訪問看護が可能になる体制を確保しなければならない。
5 S訪問看護ステーションによる訪問看護は、この場合、在宅療養なので、すべて医療保険の対象外となる。