追い込まれた新六(しんろく)

こんにちは、喜屋カンナです。
追い込まれないとなかなかできない人っていますよね。夏休みの宿題なんて、そうです。夏休みの終わりに近ずいても、いっこうに手がつかない。そんなとき、夏休みの工作を代行してくれるビジネスまで出てきました。よく考えたものです。冬なのに夏休みの話題ですみません。ビジネスのヒントは、いろんなところにあるんですね。

さて、「日本永代蔵」に登場する新六(しんろく)も、夏休みの宿題をなかなかやらない、追い込まれないと才能を発揮しないタイプでした。

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新六は京都の大黒屋という大店(おおだな)の長男。なかなか賢い男だということで、父親の新兵衛(しんべえ)は近々店を譲って、自分は楽隠居(らくいんきょ)をしようと準備を進めていました。ところが、どうしたわけか新六が急に店の売り上げを使い込んで、色遊びにふけるようになってしまいます。はじめのうちは、店の者たちが若旦那をかばって帳簿をごまかしてくれたのですが、ついにはそれも隠しきれなくなってしまいます。信頼していた息子の不始末を知った父は激怒、役所に届け出て新六を正式に勘当してしまいます。

 京都に居られなくなった新六は、しかたなく江戸を目指します。しかし、路銀がありません。才覚のない男ならここでダメになってしまうのでしょうが、新六は、人のものをちょろまかしたり、嘘をついて物を売り付けたりと、あまり褒(ほ)められた方法ではありませんが、無一文だったのが、大津(おおつ)につく頃には五百八十文もの銭を稼いでいたというのですから、なかなかのくせものです。

 こうして何とか品川(しながわ)までたどり着いた新六は、ふとしたことから寺の前でたむろしている三人の浮浪者と身の上話をすることになります。聞いてみると三人とも、もとはそこそこの暮らしをしていたのが、今では職も失って身を落としたという。そして新六の身の上話を聞くと、口を揃(そろ)えて江戸行きを諌(いさ)めます。

つづく
齊藤孝「最強の世渡り指南書」より
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(。>д<)_
昔は勘当なんですね。今ではなかなか聞かない言葉です。勘当されて、無一文になって、普通なら謝って許してもらうのですが、江戸へいくとは、また大胆です。そして、怪しげな浮浪者との出会い。さて、どうなることやら。

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■12月5日

追い込まれた新六(しんろく)その2

こんにちわ、喜屋カンナです。
(追い込まれた新六(しんろく)その1は、1つ前の投稿を参照してください)

商売の成功には、コツがあるのでしょうか?それとも才能?
「日本永代蔵」に登場する新六は、京都の大店(おおだな)の若旦那でしたが、不始末を起こしてしまい、父親に勘当となる。江戸をめざした新六は、品川(しながわ)で三人の浮浪者と出会います。

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三人の浮浪者は、新六の身の上話を聞くと、口を揃えて江戸行きを諌めます。
江戸はの日本中から賢い人が集まっているので三文の銭だって簡単に儲けさせてくれない。今はただ金が金を生む世の中だというのは、資本を持たない貧乏人は儲けることなどできない、ということです。これは現代にも通ずる言葉です。

それでも京に戻ることができない新六は、江戸で生きていくために三人の浮浪者に「何か商売の工夫はないものだろうか」と尋ねます。彼らが新六に教えた商売の工夫は三つ。
捨てられている貝殻を拾って石灰を作るか、刻み昆布か花鰹(はなかつお)を削って量り売りにするか、一反(たん)続きの木綿(もめん)を買って手拭いの切り売りをするか、というものでした。

つづく
齊藤孝「最強の世渡り指南書」より
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三つのアイデアは、当時どれも、需要はあったものの、そんなには儲からないんでしょうね。だって、儲かるんだったら、そのアイデアを出した浮浪者本人が、商売してますよね。
でも、三人は、新六にアイデアを出してくれました。さて、新六はどのアイデアを選んだでしょうか。

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