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研究は、プレゼンテーション能力

サイエンティストの研究の評価は、論文が世界的な科学雑誌に掲載されることです。
論文の審査は、その分野の専門家によって行われ、審査員はその論文の運命を決定します。

審査員は、ライバルを蹴落とする場合は、ライバルの業績をハネて、それをまねて他のトップジャーナルに投稿して自分の業績にしてしまうのです。

しかし、こんな方法は短絡的で、政治的な手腕のある人は、論文はそのままスッと通して、
学会等で会った時に、「あの論文を通しておいたよ。私の論文の審査員になった場合はよろしく」と言う方法をとります。

建設会社の談合とはいわないまでも、みんなでなかよくやっていきましょうという精神でしょうか。

また、違ったトップジャーナルで、同様な研究課題が乗せられれば、その分野が注目を浴びることになり、同様な研究課題の論文が増えて、流行になります。すると、サイエンティストは、その分野の課題を研究すれば研究費の予算を確保しやすくなるのです。

となると、流行をあおり立てる人物もでてきます。

学会で講義をし、論文を発表するサイエンスの世界は、とても「固い誠実な世界」だと思っていましたが、研究課題の流行があり、話題になれば研究費が上がるという、どろどろした一面もあるわけです。

このように、サイエンティストにとって重要な仕事は、欧米の雑誌に論文を発表することです。英語で論文を書けない日本人はとても不利ですし、たとえ専門の翻訳業者を使うにしても、日本語で文章をうまく書けないといけません。
サイエンティストは、プレゼンテーション能力がとても重要で、論文が研究費に直結するわけですから、サバイバルのためには必須能力なのです。

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研究は、コミュニケーション能力

サイエンティトは、おたくで、研究室にこもりっきりで、何年も何年も実験をして、大きな発見をする。というイメージをもっていますが、外に出ないサイエンティストは、たいていダメなサイエンティストです。

こもって研究すると、非効率的ですし、研究の幅が広がらないので新たな発見に結びつきません。だから、学会、シンポジウム、カンファレンス、ワークショップで発表したり、議論することによって多くの情報を得ることが重要となります。
「その分野の研究なら○○さんを紹介しよう」
「その実験はこうゆう方法でやるのはどうだろう」
というような会話ができるのです。

以外なことに、研究の成功にはコミュニケーション能力につきると言えます。

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個人の研究は成果があがらない

個人の視点は狭すぎます。だから独善的になってしまいます。
研究も思考も、かならず第三者の視点を必要としているのです。

ダメなサイエンティストは、論文を読まない。
ダメなサイエンティストは、論文を書かない。

第三者の視点に触れるには、論文を読むことです。
また、他人の視点からどのように見られるかを意識しながら、論文を書くことです。

他人の批判にさらされない自分の思考は、よいか悪いかさえ区別のつかない独りよがりのものなのです。

参考文献:ゆらぐ脳 池谷裕二 木村俊介著