人間は思い込みが激しい

米ウイスコンシン大学のニッケ博士の実験がある。

43人の被験者にブドウ糖のような甘い物質とキニーネ(植物成分の一種)のような苦い物質をさまざまな濃度で与えた。
キニーネは強い苦みを与える物質で、トニックウオーターなどに含まれている。
(トニックウオーターと言えば、マラリア原虫に毒性を示すため、マラリアに効果がある。)

実験では、キニーネを被験者に与える前に、「少し苦いよ」などと前置きをして与える。
それと同時に、大脳皮質の第一味覚野を観察する。第一味覚野は、舌で味わった情報が真っ先に伝わる部分だ。

画像の説明

実験を開始して、かなりの濃度のキニーネを、「少し苦いよ」と言って与える。
驚いたことに、とても苦いはずなのに大脳では実際の苦みよりも弱くしか反応しない。
被験者に聞いても、とても苦いはずなのに実際より苦くないと評価している。

まさに先入観だ。

大脳皮質の第一味覚野は、味を正確に感じるはずだが、前もって、「少し苦いよ」という情報を与えられると、その情報に踊らされて正確に判断できなくなってしまう。
なんともいい加減な第一味覚野。

うまいよ。といわれて食べれば、食べ物本来の味より、第一味覚野は良い評価をしてしまうということになる。

食べ物のコマーシャルは、人の味覚を狂わせる。

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