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アルツハイマー病

脳の神経細胞内に線維状の物体、大脳皮質に斑状の物体が現れ、神経細胞の消失がみられる病気です。
ドイツの精神科医アロイス・アルツハイマーが発見し、100年以上になりますが、有効な治療方法がまだありません。
だから、医師より、あなたは初期のがんですといわれるより、初期のアルツハイマー病ですといわれる方が、衝撃が大きいかもしれません。

でも、アルツハイマー病そのものを治療することはできませんが、アルツハイマー病によって引き起こされる認知障害、精神症や行動障害に関して有効な治療やケアが見つかっています。
では、アルツハイマー病の危険因子とその症状を説明します。

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アルツハイマー病の危険因子

加齢

アルツハイマー病の患者の割合は、65歳から70歳では1%、85歳を超えると15%以上になります。加齢は明らかなアルツハイマー病の危険因子です。

女性

アルツハイマー病の発症時期が若いほど相対的に男性が多いですが、年齢とともに女性が多くなっていきます。

遺伝

アルツハイマー病は多くは遺伝性を示しませんが、遺伝性を示す方もいます。このような方は、原因となる遺伝子が1/2の確率で子孫に受け継がれていきます。

糖尿病

糖尿病は、血管性認知症の危険因子として考えられてきましたが、アルツハイマー病の発症率が2倍から数倍になります。

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アルツハイマー病の症状

記憶障害

アルツハイマー病の脳内変化は、脳の海馬周辺が萎縮することから始まりますので、一番目立つ症状は、記憶障害です。
海馬は、近時記憶を司っていますので、最近の出来事や、新しい記憶が学習できないといった症状がでてきます。

見当識障害

日時や場所、周囲の状況や人物などを正しく認識する能力を見当識といいます。
見当識が障害されると今日がいつなのかわからなくなり、自分がどこにいるのかがわからなくなります。アルツハイマー病の初期には、時間に関する見当識障害が目立つようになります。

構成障害、視空間認知障害

発症して数年で、海馬周辺から側頭頭頂葉のほうに脳の病変が拡がると、構成障害や視空間認知の障害、失語症などが目立ってきます。
構成障害があると、図形の模写が難しくなり、視空間認知障害があると、空間の位置関係や奥行きが正しく把握できなくなります。

参考文献:池田 学著 認知症